エアコンがない環境で作業や仕事をする際、夏場は暑さによって作業効率が落ちたり、熱中症の危険性があったりします。そんな夏場に役立つのが、空調服です。
ただ、空調服の購入を検討している方の中には「どういった服なのかよくわからない」「メリットやデメリットについて知ったうえで検討したい」と感じている方もいるのではないでしょうか。
そこで、空調服について詳しく知りたいと考えている方のため、空調服の基本やメリット・デメリットなどについて紹介します。
この記事を読むことによって、そもそも空調服とはどういったものなのか、購入する際には何に注意して選べば良いかなどがわかるようになるので、ぜひ参考にしてみてください。
空調服とは
空調服とは、小型のファンがついた作業着のことをいいます。
ファンを充電式のバッテリーに接続して電源を入れると服の中に風を送れるため、夏場に活躍してくれるアイテムです。
空調服 ベスト バッテリー ファン セット 熱中症対策グッズ 54140 Jawin ジャウィン
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空調服の仕組み
空調服は、ただ風を送って涼しくするのではありません。
ファンで風を送ることによって汗が蒸発する際に発生する気化熱を利用し、涼しさを感じさせる仕組みです。
気化熱は汗が蒸発する際、周りからに熱を吸収する特徴を持っているため、汗をかく環境でこそ効果を発揮します。
ファンに充電式のバッテリーを取り付けることにより、電源がないところでも使用できます。
空調服は身体と服に隙間ができるように作られており、ファン付近だけではなく、体全体に風を届けることが可能です。
空調服の効果
空調服を着ることによって、体に対する効果のほか、コスト面に対する効果が期待できます。それぞれ解説します。
身体に対する効果
身体に対する効果として挙げられるのが、効果的に身体を冷やせることや、体臭の減少、日焼け防止などの効果です。空調服によって効果的に気化熱が発生し、体温を奪うことによって涼しさを感じさせます。
また、汗をかいて汚れがつくと菌が繁殖してニオイが発生やすくなりますが、空調服を着れば汗がすぐに蒸発することから、体臭を減少させることも可能です。
あせもなどの皮膚トラブルの改善も期待できるでしょう。
さらに、夏場は暑いため薄着で過ごしたくなりますが、空調服を着れば厚さ対策をしながら日焼けも予防できます。
コスト面に対する効果
コスト面に対する効果としては、冷房費の節約効果が期待できます。
例えば、大きな工場で熱中症対策として工場全体を冷やそうと考えた場合、冷房費が高くついてしまう可能性が高いです。
だからといって、人がいる部分のみ効率的に冷房で冷やすのは難しいでしょう。
空調服であれば、着ている本人のみ効果的に冷やすことが可能です。
バッテリーを充電して使うことになりますが、大容量バッテリーを1日1回8時間充電したとしても1ヶ月に電気代は100円もかかりません。
空調服を着用するメリット
空調服を着ることによって、実に多くのメリットを感じられます。
代表的なメリットは以下のとおりです。
メリット①夏場の作業効率が上がる
夏場に暑い中で仕事や作業をすると作業効率が下がってしまいますが、空調服を着ることによって作業効率がアップします。
暑い中動くと体力を消耗することになります。
ですが、空調服によって涼しい環境を維持できるため、必要以上に体力が削られることがありません。
メリット②カラーバリエーションがある
空調服は多くのメーカーから登場しており、カラーバリエーションのほか、デザイン、サイズなど、バリエーションも豊富です。
おしゃれに着こなしたい方のため、スタイリッシュさを感じさせる空調服もあります。
メリット③自在に風量調節ができる
空調服についているファンの風量を調整できる製品が多いです。
そのため、寒すぎたり、暑すぎたりすることがありません。
スイッチ一つで簡単に調整できるもののほか、スマホアプリから操作できるものもあります。
メリット④軽量ファンがついている
服にファンがついていると重いのではないかと心配になりますが、空調服に搭載されているファンは小型の軽量タイプです。
そのため、長時間着てもファンの重さによって疲れを感じることはほぼありません。
また、ファンには指が入らないようにガードがついているため、作業中にうっかり指を入れて怪我してしまうような心配もないです。
メリット⑤手軽に洗濯ができる
作業中に空調服が汚れてしまうことがありますが、多くの空調服は洗濯に対応しています。
ただし、ファンとバッテリーを取り付けたままで洗濯してしまうと故障に繋がるため、どちらも取り外して洗濯するようにしましょう。
取り外した後のジャケットは通常の衣類と同様に選択が可能です。
特に汚れが付きやすい現場で作業する場合、空調服を2着用意しておけば、片方を洗濯している間でも交換しながら着られるでしょう。
▶関連記事:空調服は洗えるの?洗い方やお手入れのポイントを徹底解説!
メリット⑥熱中症対策になる
夏場はただ暑さを感じるだけではなく、熱中症の危険性があります。
空調服を取り入れて体を冷やすことにより、熱中症対策に繋がるのも大きなメリットです。
空調服を着用で考えられるデメリット
便利な空調服ではありますが、デメリットも存在します。以下4つのデメリットを確認しておきましょう。
デメリット①ファン起動時の見た目
空調服のファンを起動すると、服の内部に空気を送ることになるため、使用中は上半身が膨らんで見えてしまいます。
そのため「太って見えてしまう」と見た目が気になる方もいるようです。
デメリット②ファンの風の温度
ファンから出る風は外気と同じ温度です。
エアコンとは異なり、冷たい風を送ることはできません。
汗をかいている時であれば気化熱によって涼しく感じますが、汗をかいていない場合は暑苦しさを感じてしまうこともあります。
空調服によっては保冷剤を入れられるポケットがついているものもあるので、そういったものを選択してみるのもおすすめです。
デメリット③値段
一般的な作業着と比較すると、空調服は値段が張ります。空調服本体の費用のほかに、バッテリーの費用についても考えなければなりません。
ただ、導入コストはかかるものの、その分作業効率が高くなることなどを考えると大きなデメリットとは言えないでしょう。
デメリット④使える環境が限られている
湿度が高い環境では気化熱がうまく発生せず、効果的に冷やせないことがあるのがデメリットです。
また、ホコリや粉じんが多い場所で空調服を使用すると、故障してしまう恐れがあります。
こういった環境で空調服を使用した場合、頻繁に買い換えなければならない可能性があるのがデメリットです。
対策として、空調服のファンにできるだけ汚れが付着しないようにするためのフィルターが販売されているため、あらかじめ取り付けてから使用してみてはいかがでしょうか。
ホコリや粉じんが付着しやすい環境だとすぐにフィルターが目詰まりしてしまう恐れもありますが、何も付けない場合と比較すると故障のリスクは抑えられます。
「空調服着ているのに…」涼しくならない理由について
空調服を着ることによって涼しく快適に過ごせる方を思っていたものの、実際に着てみたらそれほど涼しく感じないといった方もいます。理由として、以下の4つが挙げられます。
理由①汗をそこまでかいていない
空調服は汗が蒸発する際に周りの熱を奪う気化熱の働きを利用して涼しさを感じさせます。そのため、汗をかいていない場合は効果的に体を冷やせません。
なおかつ気温が高い環境の場合、気温と温度が変わらない熱い空気が送られてしまうので、涼しいと感じられないこともあります。
理由②空調服のどこかで空気が漏れている
空調服に穴が開いていたり、隙間ができていたりするとそこから風が漏れてしまい、服の中で効果的に風を循環させられません。
サイズが合わない大きな空調服を選択している場合も隙間ができやすいです。
理由③風が弱い
空調服はファンで風を送って気化熱を発生させますが、風量が弱いと効果が落ちます。
十分風が送られていると空調服が膨らんで見えるため、膨らみ具合を確認してみましょう。
十分に膨らまない場合はファンやバッテリーの故障、空調服に穴が開いているなどの可能性が考えられます。
また、バッテリーを長持ちさせようと風量を弱めに設定している場合も、十分な風を送れません。バッテリーの持ちが気になるのであれば、予備のバッテリーを用意するなどしたうえで風量を強めに設定すると良いでしょう。
理由④コンプレッションウェア(インナー)の吸水性が悪い
空調服の中に「コンプレッションウェア」と呼ばれるタイトなインナーを着ることによって、冷却効果が高まります。ですが、コンプレッションウェアの吸水性が悪い場合、十分な効果が感じられません。
コンプレッションウェアは吸水速乾に優れたものを選択しましょう。
空調服だけでも涼しさは感じられますが、接触冷感性が高いコンプレッションウェアを着ることにより、さらに快適に過ごせるようになります。
▶関連記事:空調服を着てるのに「涼しくない」と感じる理由や対処法について解説!
空調服の選び方
実際に空調服を購入する際には、いくつかおさえておきたいポイントがあります。以下の4つについては必ず確認しておきましょう。
選び方①どのメーカーか確認する
信頼できるメーカーの空調服を選ぶことをおすすめします。
空調服はさまざまなメーカーが製造・販売していますが、一般的な作業服とは異なり、複雑な作りです。
服としての機能性はもちろんのこと、ファンの動作性などにおいても信頼できるメーカー選びが大切になります。空調服分野での実績を確認しましょう。
選び方②好きな色合いのものを選ぶ
空調服はカラーバリエーションが豊富なので、会社のイメージカラーが決められている場合を除き、楽しく作業ができるように自分の好きな色を選ぶと良いでしょう。
ただ、明るい色は汚れが目立ちやすいので、汚れやすい作業現場の場合は灰色や紺など暗めの色が向いています。黒の空調服は白系の汚れが目立ちやすいため、注意が必要です。
選び方③空調服のタイプで選ぶ
空調服は長袖タイプが多いのですが、他にも半袖タイプやベストタイプもあります。
長袖だとどうしても邪魔になってしまうような作業現場では、半袖タイプやベストタイプも検討してみましょう。
他にもヘルメットの上からかぶれるようなフード付きのものもあります。
選び方④使われている素材で選ぶ
空調服には汗の吸収力が高い綿100%や、シワになりにくいポリエステル100%、肌触りが良い綿とポリエステルの混紡生地などの素材が使われています。
どの素材で作られた空調服を選択するのかによって、期待できる効果や価格が異なるので、確認しておきたいポイントです。好みの素材で作られている空調服を探しましょう。
空調服は夏場の作業を快適にしてくれるアイテム
空調服とは何かについて紹介しました。空調服を着ることによって期待できるメリットや注意したいデメリットがご理解いただけたのではないでしょうか。
スズキ繊維が運営する制服専科は、創業50年の確かな実績を持ち、暑い夏に活躍する空調服を多数取り扱っています。
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